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シーファースト通心Vol.46相続の放置は危険!対策・手続は思い立った時に

相続はいつ起こるか誰にも予測できないものです。事前に対策できていれば、一番安心なのですが「うちは兄弟みんな仲が良いから大丈夫」「まだまだ元気だから大丈夫」等の考えから争族に発展することも少なくありません。今回は相続発生後・発生前それぞれ事例で解決方法をご紹介いたします。

CASE1:相続登記義務化がきっかけ!20年頓挫していた相続を解決したケース

20年前、 Aさんは夫Bさんを亡くし、居住していた家の相続手続きに取り掛かりました。
Bさんには亡くなった先妻との子Dさんがおり、当時の相続人はAさん、Cさん、Dさんの3名でした。
AさんはDさんに協力を要請しましたが、途中で連絡が途絶えたため相続手続きは中断し、そのままになってしまいました。

相続登記義務化を知ったAさんは、手続きを再開したいとシーファーストに相談に来られました。
相続人を調査したところ、Dさんは8年前にお亡くなりになっていたことが判明。妻子がいなかったDさんの死亡時点の相続人は、祖母Eさんとなりますが、Dさんの死後、Eさんも亡くなられていました。この場合、Eさんの子供である、Fさんが相続関係に加わることとなります。

解決までの流れ

相談者Aさんからはかなり遠縁のFさんへ、これまでの経緯やAさんのご意向をお伝えする内容の手紙をなるべく丁寧に作成し、送付しました。
その結果、無事おふたりの協力を得られることになり、Aさんは自宅を自分名義にすることが出来ました。

CASE1のポイント

亡くなった順番や相続人の生存状況によって手続きは大きく変わります。
放置すればするほど相続人は増え、手続きが複雑化する可能性があります。
相続手続きが進まない場合は、プロの相続専門家である司法書士にご相談ください。

CASE2:子供たちに平等に相続させたい!遺言で相続争いを予防したケース

Aさんは自分の死後、疎遠になっている長男Bさんと、同居している長女Cさんに、不動産の処分方法で揉めさせることなく、1/2ずつ譲渡したいと思い、シーファーストに相談に来られました。
この時ご提案したのが、「清算型遺贈」の遺言書作成です。

清算型遺贈とは、遺言書で指定した遺言執行者が、被相続人の財産を売却して換価し、その代金を相続人や受遺者に遺贈することです。
相続人は手続きを何もすることなく、遺言執行者が名義変更から不動産売却までを行い、売却した金額が相続人に振り込まれます。

相続人同士が話し合うことなく、手間も少なくなるという点を気に入っていただき、遺言書作成と遺言執行者を弊所に依頼していただきました。

解決までの流れ

公正証書遺言を作るためには1~2か月ほどかかります。
万が一に備えてまずは自筆証書遺言を作成し、その後公正証書遺言の作成が無事に完了しました。

公正証書遺言作成までの流れ

①遺言内容の打ち合わせ

②自筆証書遺言のサポート
 万が一に備えて作成

③必要書類の準備
 戸籍謄本や財産の資料など

④公証人との打ち合わせ

⑤日程調整

⑥公正証書の作成
 シーファーストが証人として出席

CASE2のポイント

希望する分け方が法定相続分と同じだったとしても、方法などで話し合いが必要になる場合もあるため遺言を遺すメリットはあります。
「公正証書にすることで確実に有効な遺言を作成すること」、「遺言執行者を指定することで、遺言内容を確実に実行すること」が可能となります。
遺言執行者は司法書士や行政書士など専門家を指定しておくと安心です。

お知らせ

いつもご愛読いただき、誠にありがとうございます。
今月号より「シーファースト通心」の発行を3か月に一度に変更させていただきます。
今後とも充実した情報をお届けするよう努めて参りますので、
何卒ご理解のほどよろしくお願いいたします。

 

相続クイズ

 

生涯独身で子供もいなかった亡Aさん。
    「全財産を妹に相続させる」と言う内容の
遺言を遺していました。Aさんの両親は既に他界しており、法定相続人としては兄と妹がいます。
Aさんの相続財産総額は1000万円。
この場合、兄は妹へ遺留分を請求できるでしょうか?
また、請求できる場合、いくら請求できるでしょうか?

①250万円請求できる

②500万円請求できる

③請求できない

 

答えは編集後記で。

ウエちゃんのトリビア 愛の風習

 

2月14日はバレンタインデー。
日本では、洋菓子メーカーが欧米の愛の風習を参考に「愛する人にチョコを贈る日」を広め、独特のスタイルが定着したと言われています。今では、「友チョコ」
「義理チョコ」「逆チョコ」など多種多様なバリエーションが生まれ、チョコ以外のお菓子や手作りのプレゼントも注目を集めています。
さらに、お返しとして3月14日のホワイトデーが誕生するなど、一連のイベントとして楽しむ人も増えました。
今年は誰に、どんな気持ちを込めて贈りますか?

 

スタッフ紹介

私は去年の10月から岸和田事務所に勤務しております、事務員の榊原晋也と申します。
前職は福祉の仕事をしておりました。
入ったばっかりで覚えることが沢山ありますが、皆様のお役に立てるよう一生懸命頑張りますので、よろしくお願い致します。
私の趣味は、週末に家でビールを飲みながら映画を観ることです。
酔いが回ってからのクライマックスは普段の何倍も感情移入できます。
時には号泣し、エンドロールでその場から立ち上がれないほど感動します。
特に私の好きな映画は「レナードの朝」です。よろしくお願い致します。

 

編集後記

昨年末に家族でスキーに行きました。子どもたちに毎年せがまれ続け、ようやくの実現。私にとっては実に25年ぶりのスキーでしたが、意外とスムーズに滑ることができ、ケガもせずに済みました。連日の大雪でスキー場は見事なパウダースノー!澄み切った青空、豊かな山並みを眺めながら、真っ白な雪をたたえた木々の間を滑ると、この美しさを次の世代につないでいくために、自分ができることに真摯に取り組んでいこう、と心が改まったのでした。クイズの答えは③です。(井村)

この記事を担当した専門家

司法書士法人C-first

司法書士

江邉 慶子

保有資格

司法書士 相続アドバイザー 2級FP技能士 行政書士 宅建士

専門分野

相続 遺言 生前対策 家族信託

経歴

大学卒業後、不動産会社に勤務。自身の祖父の相続経験から「相続争いになる人を減らしたい」という想いがあり司法書士試験にチャレンジし、合格。平成27年7月から「司法書士法人C-first」に入所。入所時から相続を担当し、相談件数400件以上。セミナー講師も務め、生前対策の大切さを伝える。


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