【相続放棄】照会書の書き方
相続放棄照会書の書き方
相続放棄の申述をすると裁判所から「照会書」が送られてくる場合があります。
こない場合もありますがその場合は対応不要です。
この照会書の書き方が分からないというご相談を頂く事が時々ありますのでこちらでご紹介します。
相続放棄の仕方はこちら↓
>>相続放棄の完全マニュアル!~手続きの流れやメリット・デメリットを分かりやすく説明~
そもそも照会書って?
相続放棄の照会書とは何かといいますと、あなたが本当に相続放棄をする意思があるのか、相続放棄する理由がある人なのかというのを裁判所が確認するための書類です。
相続財産を放棄する手続きのため万一間違ってしまうとその人の財産や人生に大きな影響を与えるばかりか、状況によっては他の親族を相続人にしてしまう場合もあります。
それほど影響力の大きい手続きなのですので間違いが無いように確認するため書類でのやり取りになります。
照会書は決して難しい書類ではないのですが、書いた内容によっては最悪の場合は相続放棄が受理されない可能性があるので、相続放棄申述書の内容と矛盾がないように事実のままを正直に書くようにしましょう。
書き方は誰に聞く?
結論から言うと
・依頼している専門家がいるならそちらに聞く
・裁判所に書き方を問い合わせる
・裁判所のHPに回答例があるか調べる
などの方法で調べるのが良いかとおもいます。
と言いますのも裁判所によって照会書の書式がマチマチだからです。
聞かれる内容が違うだけでなく、照会書に直接記入するタイプや照会書と回答書に別れている物などもあります。
そのため自分に送られてきた照会書の書き方をインターネット探しても見つからない場合があります。
なので一番手っ取り早いのはすでに依頼している専門家がいるのであればそちらに聞いてしまう事です。
書き方を教えてくれるだけでなく回答例を作ってくれるかと思います。
専門家に依頼出来ない状況であれば裁判所から送られた物ですので裁判所に問い合わせるか、自分の管轄の裁判所のページに記入例が載っていないか調べるのが良いかと思います。
各地の裁判所の一覧がわかるページへのリンクはこちら
照会書の書き方
管轄によって様式が違うと言えど質問の内容はおおよそ似たような物なので今回は大阪家庭裁判所(岸和田支部)の照会書を例にして書き方を説明します。
(大阪家庭裁判所の書式も変更になっている可能性があります。)
まず返送期限を確認します。必ず返送期限以内に返送するようにしましょう。
以下照会書の現物です。この照会書は回答書が別になっているタイプです。
照会書の方は返送しませんので記入も不要です。
次に回答書です。
質問に対して答えていきます
1,私は、■平成〇〇年〇〇月〇〇日に被相続人( )の相続放棄をしなければならない立場にあることを知りました。そのきっかけは,次の通りです。
まず日付ですが、相続放棄の申述書にもこの日付は記載しているはずなので、同じ日を書いて下さい。
申述書と食い違わないようにしましょう。
被相続人とは亡くなった方の事ですのでその方の名前を書きます。
間違った名前を書かないようにしましょう。
チェックボックスは自分に当てはまる箇所をチェックします。
2,この申立ては、あなたご自身の真意でされたものに間違いありませんか。
自分自身の真意でされている場合は「□自分自身の真意でしている」にチェックします。
もし自分の真意ではないと答えてしまうと誰かがあなた相続放棄を強制しようとしているのではないかと疑われてしまうかもしれません。
3,相続放棄をする理由はなんですか
この項目も相続放棄の申述書にすでに記載していますので食い違わないようにチェックしましょう。
4,相続放棄をすると、被相続人の積極財産(不動産や預金など)も取得できなくなりますが,そのことは認識していますか。
マイナス財産が無くなるだけでなくプラス財産も受け取れない事を知っていますか?と聞いてくれています。
認識している場合は「□認識している。」にチェックします。
5,その他,参考になると思われる事項があれば書いて下さい。
特になければ書かなくても大丈夫です。
(次の質問は,下の〇にチェックを振っている方だけ回答してください)
〇 あなたが相続人となってから今回の相続放棄の申立てまでに相当期間が経過しているのは何故ですか。
こちらは被相続人の死亡を知って3ヶ月を超えている理由を聞いています。
この質問に答えなければならない状況であれば相続放棄の申述の前に専門家に相談する事を強くオススメします。
回答としては無理に理由を考えずに正直に端的に答えるようにしましょう。
合理的な理由があれば3ヶ月を超えても放棄が認められる場合が多いです。
最後に、日付・住所・氏名・年齢・電話番号、これらを書いていきます。
捺印は相続放棄申述書と同じ印鑑を使いましょう。
書き方の注意点
基本的には「被相続人の死亡を知った日」から申述書の提出までに3か月以上経過していると、相続放棄が認められません。
過ぎている場合は、先述の通り、相続放棄が遅れた理由を記載しなければなりません。
また生前の被相続人とのかかわりが濃厚(たとえば同居している)なのに、死亡を知った日が死亡日とずれていると「なぜすぐに知ることができなかったのか?」と疑問を持たれます。
そういったことも考えながら回答書を作成しましょう。
相続放棄の受理書と受理証明書について
相続放棄が無事に認められると、家庭裁判所から「相続放棄の受理書」が送られてきます。
この書類は「正式に相続放棄できた事実」を証明する重要書類となりますので保管をしてください。
また家庭裁判所に正式に相続放棄を証明してもらうには、別途「相続放棄の受理証明書」を申請する必要があります。
相続放棄の受理書や受理証明書を提示すれば、債権者から督促を受けたとしても請求することはできません。
難しくない相続放棄であれば、照会書でつまずくことは少ないかとは思いますが、相続関係が複雑であったり期限の3ヶ月を超えるような相続放棄は極力専門家に相談するようにしましょう。
財産放棄と勘違いしてない?財産放棄との違いを解説!
相続に関する無料相談実施中!
相続手続きや遺言書作成、成年後見など相続に関わるご相談は当事務所にお任せ下さい。
当事務所の司法書士が親切丁寧にご相談に対応させていただきますので、まずは無料相談をご利用ください。
予約受付専用ダイヤルは0120-079-077になります。お気軽にご相談ください。
当事務所の相続放棄サポート
「借金が多い」「関わりたくない」という方は、“相続放棄”という手続きをすれば、相続財産を一切受け継がなくて済みます。
相続放棄の手続きは、家庭裁判所への申述が必要になりますが、注意する点が多いので、専門家に依頼することをおすすめしております。
項目 | 意味 | 基本プラン 44,000円 |
しっかりプラン 55,000円 |
---|---|---|---|
相続放棄 徹底診断 |
あなたが本当に相続放棄を行なうべきか、損をしないかどうか、専門家が診断を行います。 | 〇 | 〇 |
戸籍収集 | 相続放棄に必要な戸籍収集を行います。 | 〇 | 〇 |
相続放棄 申述書作成 |
相続放棄を申請するための申述書を作成します。 | 〇 | 〇 |
書類提出代行 | 家庭裁判所への書類提出を代行します。 | 〇 | 〇 |
照会書への 回答作成支援 |
家庭裁判所からの質問に対する回答書の作成代行をします。 | 〇 | 〇 |
受理証明書 の取り寄せ |
家庭裁判所が相続放棄を受理したことの証明書を取り寄せます。 | × | 〇 |
債権者への 通知サービス |
相続放棄が成立した事を債権者に対して通知するサービスです。 | × | 〇 |
親戚への 「まごころ」 通知サービス |
相続放棄したことを次の相続人にお知らせすることで、不要なトラブルを回避させるサービスです。 | 〇 | 〇 |
基本プラン 44,000円 |
||
---|---|---|
項目 | 意味 | |
相続放棄 徹底診断 |
あなたが本当に相続放棄を行なうべきか、損をしないかどうか、専門家が診断を行います。 | 〇 |
戸籍収集 | 相続放棄に必要な戸籍収集をおこないます。 | 〇 |
相続放棄 申述書作成 |
相続放棄を申請するための申述書を作成します。 | 〇 |
書類提出代行 | 家庭裁判所への書類提出を代行します。 | 〇 |
照会書への 回答作成支援 |
家庭裁判所からの質問に対する回答書の作成代行をします。 | 〇 |
受理証明書 の取り寄せ |
家庭裁判所が相続放棄を受理したことの証明書を取り寄せます。 | × |
債権者への 通知サービス |
相続放棄が成立した事を債権者に対して通知するサービスです。 | × |
親戚への 「まごころ」 通知サービス |
相続放棄したことを次の相続人にお知らせすることで、不要なトラブルを回避させるサービスです。 | 〇 |
しっかりプラン 55,000円 |
||
---|---|---|
項目 | 意味 | |
相続放棄 徹底診断 |
あなたが本当に相続放棄を行なうべきか、損をしないかどうか、専門家が診断を行います。 | 〇 |
戸籍収集 | 相続放棄に必要な戸籍収集をおこないます。 | 〇 |
相続放棄 申述書作成 |
相続放棄を申請するための申述書を作成します。 | 〇 |
書類提出代行 | 家庭裁判所への書類提出を代行します。 | 〇 |
照会書への 回答作成支援 |
家庭裁判所からの質問に対する回答書の作成代行をします。 | 〇 |
受理証明書 の取り寄せ |
家庭裁判所が相続放棄を受理したことの証明書を取り寄せます。 | 〇 |
債権者への 通知サービス |
相続放棄が成立した事を債権者に対して通知するサービスです。 | 〇 |
親戚への 「まごころ」 通知サービス |
相続放棄したことを次の相続人にお知らせすることで、不要なトラブルを回避させるサービスです。 | 〇 |
※料金は、相続放棄1名様あたりの額となります。
※相続放棄をする方が3名以上の場合、割引をさせていただきます。
※3ヵ月期限超え 相続放棄プラン
1件:77,000円
(サポート内容は、上記しっかりプランの内容と同様です。)
この記事を担当した専門家
司法書士法人C-first
司法書士
江邉 慶子
- 保有資格
司法書士 相続アドバイザー 2級FP技能士 行政書士 宅建士
- 専門分野
相続 遺言 生前対策 家族信託
- 経歴
大学卒業後、不動産会社に勤務。自身の祖父の相続経験から「相続争いになる人を減らしたい」という想いがあり司法書士試験にチャレンジし、合格。平成27年7月から「司法書士法人C-first」に入所。入所時から相続を担当し、相談件数400件以上。セミナー講師も務め、生前対策の大切さを伝える。