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イギリス国籍の方の渉外登記をした事例

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相続手続き丸ごとサポート

登場人物

相談に来た人
・Aさん
・Bさん

被相続人
・Aさんの曾祖母

相続人
・Aさん
・Bさん
・Cさんの夫(イギリス人)
・Cさんの子供(イギリス人)
・Dさん

その他
・Cさん(イギリスに帰化し曾祖母より後に死亡)

相談内容

「曾祖母が亡くなった。私とBの2人で土地を相続したいので他の相続人には代償金を支払って解決したい」とAさんが相談に来られました。
相続人は曾祖母の孫にあたるAさんBさんCさんDさんの4人ですが、Cさんはイギリスに帰化した後に亡くなっており、Cさんの夫と子供も相続人になります。

私はAさんに以下のリスクを伝えました。
・イギリス人の相続人の協力が未確定で、手続きに時間がかかる可能性がある。
・国際的な手続きのため複雑になる事が予想され時間がかかる可能性がある。

そこで、次の解決策を提案しました。
・イギリス人の相続の手続きが整うまで、日本の相続人の具体的な手続きを保留。
・代償分割の提案を日本の相続人に伝え、原則合意を得る。
・Cさんの家族に接触し、その家族の情報を確認後、代償分割についての合意を得る。
・遺産分割に関する文書を英語に翻訳した書面に、イギリス公館の証明を付したものを日本に送付してもらう。
・日本の相続人に対して遺産分割の書類を作成してもらう
・全書類が揃った後、相続登記を進め、登記完了後に代償金を支払う。

解決までの流れ

Aさんはこの提案に同意してくださったので早速手続きに取り掛かりました。
被相続人が日本人であり、財産が日本の土地であるが、相続人はイギリスに住むイギリス国籍の方です。
私はまず法務局に今回のケースでは日本の民法を適用して良いのか確認を取りました。
その結果、日本の民法で良いとの返事を頂けたので、イギリスの公館での宣誓供述を通じて、遺産分割証明書及び相続人であることの証明を取得し手続きを進めました。

まとめ

結果として、手続きの完了には半年以上の時間がかかりましたが、Aさんをはじめとする関係者全員からの満足して頂く事ができました。

この記事を担当した専門家

司法書士法人C-first

司法書士

江邉 慶子

保有資格

司法書士 相続アドバイザー 2級FP技能士 行政書士 宅建士

専門分野

相続 遺言 生前対策 家族信託

経歴

大学卒業後、不動産会社に勤務。自身の祖父の相続経験から「相続争いになる人を減らしたい」という想いがあり司法書士試験にチャレンジし、合格。平成27年7月から「司法書士法人C-first」に入所。入所時から相続を担当し、相談件数400件以上。セミナー講師も務め、生前対策の大切さを伝える。


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