フランス在住の方の相続登記
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相続手続きサポート
登場人物
相談者
Aさん
被相続人
Aさんの父
Aさんの母
相続人
Aさん
Bさん
その他
当事務所紹介の不動産業者
相談内容
Aさんは「ずいぶん前に父が亡くなり今回、母が亡くなった。実家を売却したい」とのことでご相談にいらっしゃいました。
相続人はAさんとAさんの兄弟のBさんの2名。
Bさんはフランス在住でした。
財産は実家と預貯金でしたが、預貯金の手続きは自分たちで出来たとの事でした。
しかし不動産はご両親の共有名義で相続人の一人は海外在住。
この手続きのハードルが高かったため専門家に任せようとお考えになったのでした。
事情が分かりやすくお話もまとまった上でのご相談だったためその場で受任させて頂き、早速手続きに入りました。
解決までの流れ
まずは必要書類の収集ですが
Aさんの書類については日本の役所で集めることが出来てますし、押印が必要な書類についてもお住まいの場所がウチと近かったためスムーズでした。
しかしフランスにお住まいのBさんの書類はそう簡単には集まりません。
Bさんの必要書類は以下のようなものがあり、国際郵便で送って頂く事になります。
・在留証明書
在留証明とは海外在住の方が日本での手続きに住所の証明が必要な場合、住民票の代わりとして使える書類です。
自分の住む国の日本大使館などで取得できます。
Aさんは預貯金の解約手続きに時にBさんから受け取っていた為それを当事務所でお預かりする事ができました。
・サインが必要な書類一式とサイン証明書
日本では実印を押印して印鑑証明書を添付する書類は、フランスでは自筆によるサインをしてサイン証明書を添付するという事になります。
サイン証明書は筆跡を記録した物ではなく日本大使館にいる領事担当官が「確かに本人がサインした」という事を証明してくれる物です。
そのためこれの取得には本人がサインしているところを領事担当官に目の前で確認してもらう必要があります。
担当領事館は日本大使館にいるのでBさんのお住まいお場所から車で一時間前後かけて向かって頂き無事取得する事ができました。
この時はコロナの影響も少なく、数週間程度で全ての書類を揃える事ができました。
Aさんのご要望は実家を売却して二人で分けるという内容でしたので相続登記後には当事務所から不動産業者を紹介し、この売却もスムーズに行なわれたため今回の相続手続きを完了したのでした。
ポイント
サインが必要な書類は絶対にミスが許されません
今回は近場でしたが、国土の広い国の場合、相続人の住む場所から日本大使館まで数日かかるという事もあって、この時、書類の内容にミスや不備があれば、書類を作り直してもう一度日本大使館に赴き領事担当官の前でサインしなければなりません。
そのため、ここで間違うと相続手続きに係る時間が長引くだけでなく相続人の方に大きな負担を背負わせてしまう事になります。
例えば遺産分割協議書はサインが必要な書類です。
自分で作成する事も可能ではあるのですがこのようなリスクを考えると専門家に依頼するのがオススメです。
この記事を担当した専門家
司法書士法人C-first
司法書士
山﨑 聡
- 保有資格
司法書士 行政書士 土地家屋調査士 宅建
- 専門分野
相続 遺言 生前対策 成年後見
- 経歴
若くして、すでに業界歴11年を超える大ベテラン。相続をはじめ成年後見、遺言などあらゆる手続きに精通する生前対策のスペシャリスト。