長期相続登記等未了土地以外にも相続物件を見つけスムーズに登記したケース
ご利用サービス
相続手続きサポート
登場人物
依頼者:Aさん
被相続人:Aさんのおじいさん
相続人:Aさん
Aさんの兄弟、Aさんのいとこ2名
相談内容
法務局より「長期間相続登記等がなされていないことの通知」が届いたとの事でご相談に来られました。
Aさんは自分で相続登記をしようと、ご相談の前にすでに相続手続きに関わる書類をたくさん集めていたのですが、集めた書類で問題が無いか最終確認のために当事務所を訪れてくださいました。
集めた書類を確認させて頂いた所、不動産の調査が出来ておらず、相続財産の中に他にも物件がある可能性がありました。
相続人はAさん含め4名で遺産分割協議書は作成済みでしたが、今回は数次相続が発生していたため、遺産分割協議書の内容も数次相続に則した物にしなければならなかったのですが、そうなっていませんでした。
数次相続とは、相続開始後、遺産分割協議や相続登記を行う前に相続人の誰かが死亡してしまい、さらに相続が開始されてしまうことです。
この事から不動産調査をし、遺産分割協議書を調査した内容と数次相続に則した内容に書き替え、相続人全員からハンコを貰うという事が必要になりました。
そのことをお伝えしたところ、平日動ける時間がなく法務局に相談する時間もないし、間違いがあってはだめなのでお願いしますとの事でその後の手続きをお任せして頂く事になりました。
解決までの流れ
新たな物件の発覚
私たちはまず、相続不動産の調査のためAさんの祖父の名寄帳を取得しました。
名寄帳とは個人の方が所有している不動産の明細を一覧で確認できるものです。
名寄帳を見てみると新たな物件が見つかりました。
その旨を説明すると、Aさんもこの物件が祖父の所有だと知らなかったようです。
そしてこの物件も祖父の相続財産という事になり相続登記をする必要があるため遺産分割協議書に記載する必要があります。
その後、幣所で遺産分割協議書を作り直し、各相続人にも事情を伝えハンコもスムーズにもらえ、無事に相続登記をする事ができたのでした。
ポイント
「長期間相続登記等がなされていないことの通知」には物件が記載されてはいますが、法務局が確認した物件にすぎず、被相続人の持っている物件全てが載っているわけではありません。
通知が届いたとしても被相続人の所有する不動産をしっかりと調べる必要があり、その方法としてまずは名寄帳を取ってみるのがオススメです。
また、遺産分割協議書を作る時は代襲相続や数次相続といった事に気を付けましょう。
誤った内容の遺産分割協議書だと、他の相続人に何度もハンコを貰う事になり、手間と時間がかかる原因になるかもしれません。
長期間相続登記等がなされていないことの通知とは?
そもそも「長期間相続登記等がなされていないことの通知」とは法務局が登記記録上の所有者がお亡くなりになって30年以上を経過している土地について、相続登記を促す通知です。
お手元に通知が届いた場合、あなたが30年以上前に亡くなった登記上の所有者の法定相続人のお一人であるということになります。
相続登記は義務化されます!
これまで相続登記は任意の手続きでした。
しかし、2024年4月1日より相続登記は義務化となり、期限のある手続きとなります。
期限を過ぎてしまうと、10万円以下の科料となる可能性がありますので、相続登記を放置することはおすすめしません!
相続に関する無料相談実施中!
相続手続きや遺言書作成、成年後見など相続に関わるご相談は当事務所にお任せ下さい。
当事務所の司法書士が親切丁寧にご相談に対応させていただきますので、まずは無料相談をご利用ください。
予約受付専用ダイヤルは0120-079-077になります。お気軽にご相談ください。
この記事を担当した専門家
司法書士法人C-first
司法書士
江邉 慶子
- 保有資格
司法書士 相続アドバイザー 2級FP技能士 行政書士 宅建士
- 専門分野
相続 遺言 生前対策 家族信託
- 経歴
大学卒業後、不動産会社に勤務。自身の祖父の相続経験から「相続争いになる人を減らしたい」という想いがあり司法書士試験にチャレンジし、合格。平成27年7月から「司法書士法人C-first」に入所。入所時から相続を担当し、相談件数400件以上。セミナー講師も務め、生前対策の大切さを伝える。