他人事では無い!戸籍を調べると知らない姉妹がいた。/堺市
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家族構成
依頼者:Aさん姉妹
被相続人:妹
相続人:Aさん姉妹・知らない姉2人(小さい時に養子に出た姉・母親が違う姉)
相談内容
依頼者は姉妹お2人で、妹が亡くなったので、相続の手続きをして欲しいとのことでした。依頼者は、ご高齢で、施設に入られている方もおられ、手続きをすることが困難なため「相続手続き丸ごとサポート」をお願いしたいとのことでした。
相続関係をヒアリングすると、亡くなった妹様のご主人様は亡くなっており、ご夫婦にお子様はおらず、ご両親も亡くなっており、ご兄弟姉妹は、依頼者のお2人ということでした。
分割方法としては、不動産は売却、証券は現金化して、2分の1ずつということでした。
解決までの流れ
1.「相続手続き丸ごとパック」で、相続人調査・財産調査を開始。
「相続手続き丸ごとパック」は、おおまかに以下の流れになり、すべての手続きを当事務所でさせて頂きます。
①相続人調査
②財産調査
③相続税申告必要の有無の判断(税理士監修)
④遺産分割のサポート・遺産分割協議書の作成
⑤預金の解約・不動産の名義変更
まずは①「相続人調査」に入りました。
亡くなった方の出生~死亡までの戸籍を取得し、旦那様が亡くなられており、お子様がいないことを確認しました。次にご両親の死亡を確認し、ご兄弟姉妹を確認するために、ご両親の出生~死亡の戸籍を取得しました。
すると!
お伺いしていなかった姉妹が2人いらっしゃいました!
お1人は小さいときに養子になったため戸籍から出ており、お1人は他の方とは母親が違う(父親は同じ)ため、初めから違う戸籍に入っていました。
いずれにしても、亡くなられた方と姉妹ということは間違いないため、新たに2人の相続人が加わることとなりました。
その事実をご相談者様にお伝えすると、「全く知らなかった。」「ドラマみたいで、テレビの中の話だと思っていた。」と驚いていらっしゃいました。
ほとんどそういうことはありませんが、やはりきちんと調査をするとまれにこういうことがあります。
2.遺産分割のサポート~知らない相続人へ手紙送付~
②財産調査をしたあと、預金の解約・不動産の名義変更等、相続の手続きをするためには「相続人様全員」の協力が必要になるため、新たに分かった相続人様に当事務所より「手続きに協力して頂きたい」旨のお手紙をお送りしました。
手紙の内容については、かなり吟味して慎重に作成しております。
こういうパターンの場合、姉妹であることを相手も認識していないことが多いです。
それなのに、いきなり「あなたは相続人で、〇〇〇円もらえます。」って言われると、もらえる話ほどあやしく感じますよね?
特に今回はご高齢の方でしたので、なるべく分かりやすく丁寧に文章を考えました。
すると、数日後、そのご相続人の息子様から手続きに協力しますという連絡を頂きました。
私も依頼者様も本当に安堵しました。
協力して頂けないと、
預金、証券も凍結したまま・・・
不動産も売れず管理費、固定資産税だけが掛かってくる・・・
と、誰にとってもマイナスでしかありません。
3.発覚したふたりの相続人のご協力を経て、法定相続分通りの遺産分割へ。
その後は、スムーズに、③相続税申告も無く、④遺産分割協議書の作成し、⑤預金・証券会社の解約・不動産の名義変更をしました。
不動産については、売却して現金化(換価分割)でしたので、売却先(不動産会社)もご紹介させて頂きました。
相続財産である預金・証券・不動産の現金化したものは、当事務所の預かり金口口座に一旦すべて入金させて頂きました。
ご相続人様のうち誰かの口座に入金すると、その後きちんと支払ってもらえるか心配な方もいらっしゃるため、そのようにさせて頂いております。
そして、最後は、経費等を精算し、法定相続分通り、各相続人様にお振込みさせて頂きました。
ポイント
司法書士は、中立型調整業務として、個別の代理では無く、相続人様の間に入って公正・中立な立場で遺産分割のサポートをさせて頂くことが可能です。
今回の場合は、調査の段階で新たに相続人様が見つかりましたが、
「自分で調べているうちに知らない相続人がいた。」
「知っている相続人だが、直接連絡を取りたくない。」
「相続人が多いので間に入って欲しい。」等、
揉めているわけでは無いけれど、円滑に遺産分割が出来るように手伝ってほしいというご要望があれば、お気軽にお問合せください。
今までの実績もありますので、なるべく皆様がご相続をきっかけに揉めることの無いようお手伝いさせて頂きます。
この記事を担当した専門家
司法書士法人C-first
司法書士
江邉 慶子
- 保有資格
司法書士 相続アドバイザー 2級FP技能士 行政書士 宅建士
- 専門分野
相続 遺言 生前対策 家族信託
- 経歴
大学卒業後、不動産会社に勤務。自身の祖父の相続経験から「相続争いになる人を減らしたい」という想いがあり司法書士試験にチャレンジし、合格。平成27年7月から「司法書士法人C-first」に入所。入所時から相続を担当し、相談件数400件以上。セミナー講師も務め、生前対策の大切さを伝える。