生前対策コンサルティングを活用し、家族の円満相続を実現したケース
ご利用サービス
生前対策コンサルティング
登場人物
遺言者
Aさん
相続人
Aさんの娘3名
【相談内容】
Aさんは夫を先に亡くし、現在は自宅や投資用マンション、駐車場などの不動産、預金、証券といった財産を所有しています。相続人となるのは、長女、次女、三女の3人の娘さんですが、娘たちはあまり仲が良くありません。
「娘たちが自分の死後に財産をめぐって揉めることがないようにしたい。どうすれば良いでしょうか」と、Aさんは不安な表情でご相談に来られました。
【解決までの流れ】
生前対策コンサルティングのご提案
Aさんのご希望を受け、私たちは以下の2つのプランをご提案しました。
遺言コンサルティング:遺言書作成のサポートを通じて、相続争いを未然に防ぐプラン。
生前対策コンサルティング:遺言書作成に加え、相続税シミュレーションや認知症対策など、総合的な相続対策を行うプラン。
Aさんは「全体的に財産を確認してもらった上で進めていきたい」とのことで、生前対策コンサルティングを選択されました。
■財産の確認と調査
まず、Aさんの財産状況を詳細に把握するため、ヒアリングを実施しました。不動産については名寄帳や登記情報を取得し、正確な状況を確認しました。この過程で、想定外の不動産が見つかったり、古い抵当権や買戻権が残っていることが判明する場合もあります。
■相続税シミュレーションの実施
提携する税理士と協力し、路線価を基に不動産の評価額を算出しました。これにより、相続税がどの程度かかるのかをシミュレーションし、具体的な数字をAさんに提示することができました。
■財産目録と提案書の作成
収集した情報をもとに財産目録を作成し、弊所でAさんのご意向に沿った提案書を作成しました。
・遺言書の分け方の提案:複数の分割案を提示し、それぞれのメリット・デメリットを詳しく説明しました。
・認知症対策の提案:家族信託や任意後見制度について解説し、将来の備えとして検討いただきました。
・相続税対策の提案:生前贈与や生命保険の活用など、相続税を軽減する方法をご提案しました。
・遺言書作成と生前贈与の実施
Aさんと何度も打ち合わせを重ね、最終的に遺言書を作成することになりました。遺言書の内容を細部まで検討し、公正証書遺言の作成をサポートしました。その際、付言事項の記載や遺言執行者の指定についてもアドバイスし、遺言の意思が確実に実現されるよう配慮しました。
また、相続税対策として、生前贈与を行うことも決定しました。これにより、将来的な税負担を軽減しつつ、円滑な財産移転を図ることができます。
【まとめ】
Aさんは生前対策コンサルティングを通じて、自身の財産状況を正確に把握し、娘たちが争うことなく円満に相続を行えるよう、万全の準備を整えることができました。
全体をトータルで考えたご提案により、Aさんは大きな安心感を得られ、私たちも最適なサポートを提供できました。
相続は家族の未来に直結する重要な問題です。不安や疑問をお持ちの方は、ぜひ一度ご相談ください。専門家が親身になってサポートいたします。
この記事を担当した専門家
司法書士法人C-first
司法書士
江邉 慶子
- 保有資格
司法書士 相続アドバイザー 2級FP技能士 行政書士 宅建士
- 専門分野
相続 遺言 生前対策 家族信託
- 経歴
大学卒業後、不動産会社に勤務。自身の祖父の相続経験から「相続争いになる人を減らしたい」という想いがあり司法書士試験にチャレンジし、合格。平成27年7月から「司法書士法人C-first」に入所。入所時から相続を担当し、相談件数400件以上。セミナー講師も務め、生前対策の大切さを伝える。