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相続義務化をきっかけに20年頓挫していた相続を解決したケース

ご利用サポート

相続登記サポート

登場人物

相談者

Aさん

被相続人

Bさん

相続人

Aさん(妻)
Cさん(子)
先妻の兄弟3名

その他

先妻
Dさん(先妻との子)
Eさん(先妻の母)

相談内容

「20年前に亡くなった夫(Bさん)の相続を進めたい」とAさんが相談に来られました。

Aさんは20年前に夫Bさんを亡くし、その当時に相続手続きに取り掛かりました。
当時の相続人は、Bさんの妻であるAさんと息子のCさん、そして疎遠になっていた先妻の息子Dさんでした。
相続財産は、Aさんが居住している家です。

当時、Dさんに連絡を取ったところ、Dさんは協力を快諾し、AさんはDさんに対して押印が必要な書類を送付しました。
しかし、その書類が返ってくることはなく、その後Dさんとは連絡が取れなくなってしまいました。

そのため、相続手続きは中断し、20年間の月日が流れてしまったのです。

しかし、最近になって相続登記の義務化のニュースを目にし、Aさんは自宅の手続きを放置しておくのは良くないと思い、当法人に相談に来られました。

とはいえ、Dさんと連絡が取れない限り手続きは進められない状況であることは変わらないので、そのリスクをお伝えした上で相続手続きに取り掛かりました。

解決までの流れ

戸籍を再取得して調査した結果、Dさんは8年前にお亡くなりになっていたことが判明しました。
そうすると、次にDさんの相続人と連絡を取り、事情を説明して協力を依頼する必要が出てきました。
しかし、Dさんには子供がおらず、兄弟もいないため相続人がいないかのように思われました。

そのため、AさんとBさんの親子二人だけで手続きを進めることができるかと思われましたが、そう簡単にはいきませんでした。
Dさんの祖母(Eさん)がDさんよりも後に亡くなっていたことが確認されたのです。

これにより、状況は再び変わり、今度はEさんの子供、つまりDさんの叔父や叔母が相続人となることが分かりました。
Eさんには5人の子供がいましたが、そのうち3人がご存命でした。この3人に事情を説明し、相続手続きに協力してもらう必要が出てきました。

Bさんの相続財産はAさんが住んでいる家だけでしたが、もし他の相続人に財産を分割することになれば、Aさんは自宅を売却してその代金を支払わなければならない可能性がありました。

そのような事態を避けるため、3人の相続人には、今回たまたま相続人の地位を取得することになったこと、遺産としては居住用のマンション一室のみであったこと、過去に相続手続きには他の相続人から協力は得られていたこと等を丁寧に説明して、なるべく相続人から相続分の主張がされないようにお手紙を工夫して作成しました。
そして、Eさんの子である3名の相続人に対して手紙を郵送し、アンケート方式で意思の確認を取りました。
通常こういった場合は定型文を用いるのですが、今回はなるべくお手紙を送った相続人の皆様が相続放棄の手続きをする方向に傾いてほしかったので、手紙の内容を一から作成しました。

さらに、相続登記の義務化についても触れ、相続が発生した場合には速やかに登記を行う義務があることを説明し、手続きを早急に進める必要があることもご説明しました。

その結果、3人の相続人全員が相続放棄手続をすることに同意し、必要な書類に押印して速やかに返送してくださったのです。

3名の相続人の協力を得たことで、Aさんは自宅に住み続けながら相続手続きを進めることができるようになりました。

3名の相続放棄申述を行い、裁判所から取得した相続放棄申述受理通知書をその他の必要書類とともに相続登記申請書に添付し、法務局に提出して無事に相続登記を終えることができました。

まとめ

20年間放置されていた相続手続きでしたが、亡くなった順番や相続人の生存状況によって手続きが大きく変わりました。
今回は、相続人となった3名が速やかに相続放棄に同意してくれたおかげで、手続きを円滑に進めることができました。

しかし、もしAさんが相談に来られたタイミングがDさんの亡くなる前や、Dさんが亡くなりEさんが存命のタイミングだった場合、結果は大きく異なっていたかもしれません。

相続登記は放置すればするほど相続人が増え、手続きが複雑化する可能性があります。
そのため、相続が発生した際にはできるだけ早く手続きを行うことが大切です。

Aさんは今回の相続手続きを通じて、自分の相続人に負担をかけないよう、遺言書を書くことを決意されました。

相続手続きが進まない場合は、プロの相続専門家である司法書士にご相談ください。

この記事を担当した専門家

司法書士法人C-first

司法書士

山﨑 聡

保有資格

司法書士 行政書士 土地家屋調査士 宅建

専門分野

相続 遺言 生前対策 成年後見

経歴

若くして、すでに業界歴11年を超える大ベテラン。相続をはじめ成年後見、遺言などあらゆる手続きに精通する生前対策のスペシャリスト。


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    突然の相続問題に何が必要なのかすらも良くわかっていなかった。

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