【司法書士が解説!】亡くなった親の土地名義変更の流れと必要書類について
突然ですが、親がなくなったあと土地の名義変更は行っていますか?
実は、亡くなった人名義で所有している土地の名義変更は法的に必須です。そんな土地の名義変更は、どのように流れで手続きしたらよいか、必要な書類は何か、司法書士が徹底解説いたします!
名義変更はしなきゃダメなの?
親が亡くなった後に土地の名義変更を行うことが必要になってきます。土地の名義が故人のままだと、次のような問題が発生する可能性があります。
早めに名義変更手続きを行うことで、こうしたリスクを回避していきましょう。
相続手続きの遅延
名義が故人のままでは、相続手続きや相続税の申告が進まず、トラブルの原因となります。
売却や譲渡の制約
土地を売却したり譲渡したりする際には、名義が相続人に変更されている必要があります。
相続トラブルのリスク
名義変更がされていないと、将来的に相続トラブルが発生する可能性があります。
土地の名義変更の流れとは
土地の名義変更は次の手順で進めていきます。
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①遺言書の確認
故人が遺言書を残していた場合は、その内容を確認し、遺言に従って手続きを進めます。遺言書がない場合は、法定相続による手続きを行います。 - ▼
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②相続人の確定
故人の戸籍謄本を取得し、相続人を確定します。これには故人の出生から死亡までの戸籍が必要です。相続人全員が誰であるかを確認することが重要です。 - ▼
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③遺産分割協議
相続人全員で遺産の分配方法について話し合い、合意します。合意内容を示す「遺産分割協議書」を作成し、全員が署名・押印します。 - ▼
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④必要書類の収集
登記に必要な書類を集めます。これには土地の登記簿謄本、相続人全員の印鑑証明書、故人の戸籍謄本、遺産分割協議書が含まれます。 - ▼
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⑤登記申請
必要書類を法務局に提出し、土地の名義変更登記を申請します。登記申請書に必要事項を記入し、書類と共に提出します。 - ▼
- ⑥登記完了の確認
登記が完了すると、新しい登記簿謄本が発行されます。これにより、名義変更が正式に完了したことが確認できます。
土地の名義変更の必要書類
故人の戸籍謄本(全員分)
故人の死亡から出生までの戸籍を取得し、相続人を確認します。
相続人全員の戸籍謄本
相続人の確認のために必要です。
遺産分割協議書
相続人全員の合意を示す文書で、各相続人の署名・押印が必要です。
土地の登記簿謄本
名義変更を行う土地の登記簿謄本を取得します。
相続人全員の印鑑証明書
各相続人の印鑑証明書が必要です。
故人の住民票の除票または死亡診断書
死亡を証明するための書類です。
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名義変更にかかる費用
土地の名義変更には、登録免許税、書類取得費用、司法書士への報酬がかかってきます。
〇登録免許税
土地の評価額に基づいて算出されます。
一般的には評価額の0.4%です(例:評価額が1,000万円の場合、登録免許税は4万円)。
〇書類取得費用
戸籍謄本や登記簿謄本などの取得費用が含まれます。
これらの書類の取得費用はそれぞれ数百円から1,000円程度です。
〇司法書士への報酬
司法書士に依頼する場合、その手数料がかかります。
手続きの複雑さや地域によって異なりますが、一般的には5万円〜15万円程度が目安です。
専門家に頼むメリットとは
司法書士に手続きを頼むことで、書類の不備や手続きミスを防ぎ、正確にスムーズに進めることができます。
また、法的トラブルを防ぐことができたり、手続きが多く時間がかかる場合でも、専門家に依頼することで手間を省き時間を節約できます。
私たちの司法書士事務所では、初回の相談を無料で実施しています。土地の名義変更に不安がある方や、詳細なアドバイスを受けたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。専門家によるサポートで、スムーズに手続きを進めるお手伝いをさせていただきます。
おわりに
亡くなった親の土地の名義変更は、適切な手続きを踏むことでスムーズに進めることができます。
不安な点や疑問がある場合は、ぜひ専門家に相談することをお勧めします。私たちシーファースト相続相談窓口では、無料相談を実施していますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。あなたの大切な手続きをスムーズにサポートいたします。
この記事を担当した専門家
司法書士法人C-first
代表社員
山内 浩
- 保有資格
代表社員司法書士 家族信託専門士
- 専門分野
家族信託 相続 遺言 生前対策
- 経歴
司法書士法人C-firstの代表を務める。平成6年4月に貝塚市にて開業、平成25年4月には合併を経て事務所名をC-firstに改名。高齢者の生前対策について新しい財産管理承継ツールである家族信託などを活用して、高齢者の生前対策に最適なプランを提供する。